フィリピン
タナウアン市コミュニティ開発による所得向上プロジェクト
(2008年)
日本NGO支援無償資金協力贈与契約に基づく 「タナウアン市コミュニティ開発による所得向上プログラム」を 2008年2月26日から1年間の予定で開始いたしました。
実施概要
(1)実施国・費用総額
実施国 -フィリピン・ルソン島南部 バタンガス州 タナウワン
予算 -10,358,967円
(内、外務省からの支援額:57,700ドル)
(2)実施国の現状とプロジェクトの背景
本事業を実施するバタンガス州タナウアン市一帯は、一部の工業団地と残る大部分の農村部によって構
成されている。農村部は、貧しい村落がここかしこに点在している。
対象地を含むバタンガス州全体の傾向として、他州から雇用を求め、貧しい労働者の流入がこの10年続
いており、貧困率の増加(2000年20.3%⇒2003年24.5%)が見受けられる。
本協会は、1995年ごろからこの地域で養豚・養牛を始め複数のプロジェクトを通して収入向上に向けた
取り組みを行ってきた。過去の経験から、同地域の住民は、概して勤勉であり、他の地域と比較して器
用な人々が多い印象を持つ。
また、2006年にカウンターパートのKH財団が同市と連携して雇用・健康・教育向上プログラムを開始
した。こうした経緯を通し、協同組合の能力強化を始め、販売業者との提携強化、人的資源の開発、市
場の拡大等が、同地域の活性化の鍵を握ることが明確になってきた。
こうした背景をもとに、本事業は、対象地特産品の品質改善やマーケティング支援を通して、雇用機会
の増大と収入向上に着手することで貧困の解消につなげようというものである。
この点、本プロジェクトは妥当性の高いものであり、現地のニーズに答え得るものと判断する。
(3)プロジェクトの目的と内容、受益者
目的 : 対象者が必要なスキルを身につけ、収入の増加に繋げること。
内容 : 主として4種類の活動を行う。
活動1では、各村落の特産品の品質向上、販売促進、マーケティングを、
活動2では、技術研修を実施する。
また活動3では、組織マネジメントの能力開発を行い、
活動4では、食品加工施設を政府機関への登録し、食品関連の特産品の製造・販売を行う。
受益者:直接受益者:貧困地域の農民・主婦 160名
間接受益者:直接受益者の家族 800名
(4)プロジェクト実施体制と活動内容
-実施体制
当協会のカウンターパートであるフィリピンの現地NGO、KHFI(Kabalikat sa Hanapbuhay
Foundation)と協同でプロジェクトを実施している。
この事業は外務省の日本NGO 支援無償資金協力の援助を受けて行っている。
-活動内容
・特産品の品質向上、販売促進、マーケティングに関する研修
・ 特産品の生産技術、梱包、製造管理に関する研修
・会計・生産管理等の組織運営に関する研修
・食品加工施設の整備と登録
プロジェクトの様子を写した写真をいくつか掲載しておきます。
どうぞご覧ください。 |